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 ジャーファル先天的女体化のシンジャ小説です。R18。ハロウィン要素あり。
 p76 700円。

 若シン子ジャがハロウィンで仮装したり、シンドバッドがSEXするともげる呪いにかかったり、ジャーファルの性別がバレたり、おっぱいふわふわなジャーファルと同衾したシンドバッド(呪われ中)が寝不足になったりする、ハッピーエンドな話です。ユナンも出てきます。
 
 

 作中設定が、子ジャが両性で大人になったら女性になった(だからバレなかった)、となっているので、苦手な方ご注意ください。子ジャでR指定展開はないので、R指定は女体ジャです。

 東3ホール ガ52b 「つくよみ」。
 シンにょジャぷちオンリー参加しております。煌帝国オンリーにも参加しているので、紅覇×純々なポストカードを無配で作ります。そして、間に合えば、ジュダ紅コピー本の新刊を……。
 書店委託は、とらのあなさんとk-booksさんにお願いする予定です。ページが出来たら、リンク貼ります。

 ※10/28 とらのあなさんで委託開始 http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/16/29/040030162962.html
 ※11/4 k-booksさんで委託開始
http://www.c-queen.net/ec/products/detail.php?product_id=230118

 以下、本文見本です。



≪ジャーファル女体化話です≫

0、パンプキンナイト




 赤々と燃える夕陽が山の向こうに沈むと、藍色の宵闇を塗り重ねた夜空で、星が輝き出す。
 地上では、秋の夜闇に、かぼちゃオバケの提灯がいくつも浮かび上がっていた。
思い思いの仮装で人ならざる者に扮した子供たちは、笑いさざめきながら、家々の扉を叩いて菓子を強請る。
「お菓子をくれなきゃ、悪戯するぞ!」
今宵は、1年に1度、こことは異なる世界の門が開き「客人」が訪れる、と語り継がれる夜。
 「客人」を歓待する為に始まった祭りは、いつしか変質し、人々の要望に応えて「客人」の役をする者が現れ、やがて、子供たちが「客人」を模して装い歓迎の菓子を強請って練り歩くようになった。
らしい。
 いや、旅人から見たら不思議なこの習俗の由来が知りたくて道行く人に尋ねまくったんだが、これがまた、皆、それぞれ違うこと言うからさ。俺なりに補完して纏めてみたんだよ。
 まぁ、由来を尋ねた理由が真面目な学術調査ならアウトだろうけど、これは、近々執筆予定の冒険書(世界的ベストセラーになる予定!)の為の取材だから、俺の執筆意欲と読者の想像力を掻き立てて物語を面白くしてくれそうならば、多少事実とは異なる部分があってもいいと思う。
 それが、エンターテインメントというものだ!
「いや、ダメだろ。寝言は寝て言え。『シンドバッドが執筆したシンドバッドの冒険書』って聞いたら、普通、実際に経験した冒険やら旅やらをそのまま記したと思うだろうが」
 拳を握って力説したら、ジャーファルにすかさずツッコまれた。
 少し前までどうツッコめばいいかわからないアレな言動を繰り返していた幼い少年は、俺と共に旅をするうちに、立派なツッコミに成長したようだ。
「いやいやジャーファル君、物語ってのはな、まず面白くないと。教本じゃないからな、お堅くて淡々としてる冒険書なんか、あり得ねぇだろ?」
「あんたは、何でも、楽しもうとし過ぎなんだよ! この酔っ払い! 子供のくせに酒なんか飲みやがって!」
「美味い酒だったぞ! このキングウルフシンドバッド様に上納するのに相応しい味だった!」
「誰がキングウルフだっ! 帰って来ないと思って迎えに行ったら、見ず知らずの女の家で飲酒してやがるとか、このロクデナシ!」
「いやぁ、親切なお姉さんだった」
 ジャーファルはぷりぷり怒っているが、頭に獣耳、腰にはふさふさの尻尾を装着した俺は、朗らかに笑う。
 旅人でも参加したらいいわ、と快く衣装を貸してくれた宿の女将には感謝している。おかげで、お菓子をイロイロもらえたし、優しい女性が酒まで飲ませてくれた。
「そう怒るな。可愛い顔が台無しだぞ、花の妖精ジャーファルちゃん」
「うるさいっ!?」
 ジャーファルの仮装は、花の妖精だった。
 いつもは手入れなどせず風に吹きさらしている白髪に香油で艶をつけ、花冠を飾り、真っ白でふわふわでひらひらなドレス(背中の大きなリボンがポイント)を纏い、2連の花輪を装着し、唇に紅まで差して、花いっぱいの籠を手にしたジャーファルは、可愛い。すごく可愛い(大事なことなので2回言う)。
 いやぁ、ジャーファルにここまで女装が似合うとは、驚きだなぁ。色が白いから紅が映えるんだろうなぁ。
 この仮装は、ジャーファルの望んだことではない。ジャーファルは、俺の身なりにはうるさいくせに、自分の服装には無頓着だ。匂いが付くのが嫌いだから、旅の最中でも洗濯や水浴びはこまめにしてて清潔なんだが、自分を素敵に見せようとかいう発想は皆無だ。
 だが、義理堅いジャーファルは、その直前に俺と喧嘩して宿の皿を割ってしまった為に、満面の笑顔の女将にこの衣装を差し出されても、断れなかったのだった。
「ジャーファル、お前、可愛いなぁ」
「は?」
 アルコールは、口を軽くしてしまう。
 普段、ジャーファルは男子だから可愛いとか言われても嬉しくないだろうと思って我慢していた言葉が、ぽろりと俺の口から零れていく。
「髪も肌も真っ白で、目が真っ黒で黒目がちで、鼻も口も小さくて、すごく可愛い」
「な、何言ってるんだよ! あんた、酒で目がおかしくなったのか!?」
 ジャーファルは声を荒げるけど、顔は真っ赤だから、ちっとも怖くなんてない。ただ可愛いだけだ。
 俺は、ふいに湧き上がった衝動に逆らわず、ジャーファルの手首を捕まえて引き寄せ、抱きしめた。その状態で、宿屋のベッドにダイブする。
 年齢差は4歳でも、幼少時に貧乏暮らしだったわりには発育がいい俺と、発育が悪いジャーファルでは、だいぶと体格差がある。小さな身体のくせにジャーファルは意外と力持ちだが、元漁師の俺程ではない、だから、寝技に持ち込めば俺の勝ちだ。ほんと、強いのに小っさくて細っこいよな、こいつ。
「シンっ!?」
 ジャーファルはもがいたが、借り物の衣装が気になるらしく、いつもより動きが鈍い。そんな弱い抵抗では、俺を振り払えないぞ、ジャーファル。
「花の妖精の衣装があってよかった。よく似合ってる。真っ白いから、花の色が映えて、すごく可愛い。特別に可愛い。世界で1番可愛いよ、ジャーファル」
「バっ、バカシン! 俺、そばかすだぞ。何言ってんだよ!? 女装したからって、変な誤解すんな! 相手が女なら誰にでもそんなん言ってんだろ、お前!」
 ジャーファルはじたばた暴れたが、俺が逃してやるはずもない。耳に口を近づけて、囁く。
「そばかすは、お前のチャームポイントだろ? 信じろ。俺の目は正しい。お前は特別だ。あの夜、月から降ってきたように見えた。捕まえたくなった。そうじゃなかったら、どっか適当な所に預けて終わりだ。こんなに連れ回したりしない。俺は、この先もずっと、どこまでもお前を手放さないからな」
 じたばた暴れていたジャーファルが、ピシリと固まった。
 あれ、俺、何か変なこと言ったか?
 実は、振る舞われた酒は、ジャーファルに見られたワインだけじゃなく、グラッパも1口もらっていたから、結構酔っちまったみたいだ。せっかくジャーファルが可愛いんだから、明日になって今夜のことを忘れてないといいんだけど。
「……シン、ほんと?」
「ん? 何が」
 俺の胸に無理やり抱きこまれ、俯いて胸板を押して抵抗し続けていたジャーファルが、傷だらけの小さな白い手で俺の服をきゅっと握って、小さな声で問うた。
「本当に、つれてってくれる? ずっとずっと、どこまでも一緒に行ってもいいの?」
「お前はどうしたい?」
 猫の仔にするようにこしょこしょと顎をくすぐってやると、ジャーファルはやっと顔を上げた。夜空を閉じ込めたみたいな真っ黒な瞳が、限界寸前の水分を湛えてキラキラ煌めいている。きれいだ。
「俺は……いつか俺の出自がシンの邪魔になったらって思うと怖いけど、その時はちゃんと自分で始末つけるから、だから」
「だから?」
 両手でジャーファルの頬を包み込んだ。本当は俺に触れられることが好きなジャーファルは、この動作を優しさやら温かさやらだと解釈していそうだが、実際は違う。
 これは拘束。
 迷宮攻略者シンドバッドに襲いかかる者なんていくらでも居た。中には、お姫様だって居た。
 だが、捕まえて、逃げようとしても追いかけて羽交い絞めにして、無理やり繋いだ手を離さず、ここまでつれて来たのは、ジャーファルだけ。
 可愛い可愛い、俺のジャーファルだけ。
「………一緒に。ずっと、シンと一緒に」
 ジャーファルの声は震えていた。臨界点を突破した水分が、瞳から零れ落ちる。
 捕まえて、世話して、連れ回して、可愛がって、愛して。
 やっと聞くことが出来たジャーファルの願いは、俺が望んだ通りの代物だった。
 父を失い、母を亡くし、故郷を出て、価値を値踏みされ、命を狙われ続ける日々。目的はあったが漠然としていて、焦燥や不安は徐々に降り積もっていくし、何より、寂しかった。
 旅で出会った人々は、良い人も悪い人もいたが、皆、いつかは別れる。
 そうじゃない繋がりが欲しかった。
 俺を愛して、ずっとずっと特別に愛して、迷宮の中ですらついてきてくれるような、そんな相手を求めていた。
 だから、ジャーファルなんだ。
 一目見て、理屈じゃなくて、これは俺のだと思った。
自分は異性愛者だと思っていたので、選んだ相手が同性だったのは少し驚いたが、それだけだ。違和感も嫌悪感も感じれないから、問題無い。
「愛してる、ジャーファル」
 重ねた唇は、パンプキンパイの味がした。


 それが始まり。
 この夜が、魔法の始まり。


 ~〈中略〉~



 というわけで、俺は、この件に関して、まだ、ジャーファルと2人きりで話していない。
 昔娼館に泊った時はどうしたのかとか、今何か不便で困っている事は無いのかとか、イロイロと聞きたいことはあったのだが、ヤムライハの質問はいつまでも終わらず、そうこうしているうちに、本日中に完成しないとヤバい書類があるから、と執務室に閉じ込められ、夕食時も姿を探したのだが会えずに、今に至っている。
 他の八人将にこの秘密を明かすかどうかは、まだ保留だ。大事な仲間だから報告したいと思うし、話せばいざという時ジャーファルのフォローをしてくれて頼もしいはずだが、秘密を知る人間が増えれば増えるほど、バレる危険性が増すのも、事実。
 ちなみに、ヤムライハは、ジャーファルの話を聞いて、俺のもげる魔法を防ぐ方法に役立てられるかも、と思いついたそうで、黒坪塔に籠っている。たぶん、今夜は徹夜だろうし、最低でも1週間程は出てこないだろうから、しばらくの間、口止めに関しては問題が無い。
「話をしたかったんだがなぁ……」
 世間に向かって大々的に公表することは現状では無理だが、八人将に話すか否かは、選択の余地がある。ジャーファルが望むようにしてやりたい。
 だから、この件に関して話し合いたいのだが……
 ジャーファルとは毎日顔を合わせて話をするが、この件に関しては、万が一にも他者に聞こえるような場所では話せない。
 紫獅塔は、物理的にも魔法的にも機密漏洩を防ぐ為の措置が施してあるので、俺の部屋かジャーファルの部屋で話すのが、安全だと思う。
 しかし、ジャーファルを呼びつけるのも、部屋に訪ねていくのも、憚られた。
 だって、ジャーファルは、俺のジャーファルだけど、女性なんだ。
 いや、俺が認識を誤っていただけで、もうずっと前から女性だったわけだから、今更という気がしないでもないが、相手が男だと思っているのとでは、やっぱり違う。違うんだよ、俺の意識が。
「ていうか、男でもヤバかったのに」
 俺は、口元を歪めて呻いた。
 そう、俺は、過去に何度か、同性だと思っていたジャーファルに対して、劣情を催したことがあるんだよ。
 1番最初にそういう衝動がこみ上げたのは、かぼちゃオバケの提灯が照らす祭りの夜。
 あれは、まだ、ドラコーンやヒナホホが一緒に旅をするようになる前で、家族を失い故郷を出奔して寂しかった俺は、初めて手に入れた仲間であるジャーファルに夢中だった。
 ジャーファルは、元暗殺者で、厨二病で、生意気で、……ものすごく可愛かった。
 いや、世間一般の基準からしたら、地味な顔立ちなんだろうなとはわかっているが、俺は、自分が濃い顔なせいか、ああいう薄めの顔が好きなんだよな。色白だと、なお良し。
 ジャーファルは自分の容姿にコンプレックスがあるようだが(あいつは俺の顔が好みだからな)、そばかすも含めて、俺は好きだ。好みだ。中身は、言わずもがな。
 なので、祭りの雰囲気に浮かれて、強い酒飲んで酔っ払って、ジャーファルは花の妖精の仮装で女の子みたいに可愛い(実際女の子だったわけだが)上に、俺の事をものすごく好きだ、という状況が心理的枷を取り払ってしまって……キスしちまった。
当時のジャーファルはまだ11歳だったのに、寝台に押し倒して、ディープな奴をかましちまった。
 宿の女将が扉をノックして我に返らせてくれなかったら、どこまでも行ってしまったかもしれん。こちとら、やりたい盛りの15歳男子だったからな。
 ノックの音で正気が戻った俺は、己の性的衝動のヤバさ(性別も問題だが、それ以上に年齢が問題だ)に青褪め、その夜は酔って寝たふりをしてやり過ごし、翌朝は、何も覚えていないと言い切った。
 そして、翌日から、女遊びに明け暮れるようになったんだ。
 たった11歳で、ちゃらんぽらんな酔っ払いに唇を奪われたジャーファルには悪いが、ガキだった俺には、ジャーファルの気持ちを慮る余裕など無く、幼いジャーファルを無理やり襲うことだけは避けたくて、必死だったんだよ。溜まってるからヤバいんだと思って、他所で全部出しちまえば賢者でいられるかも、とか考えたんだよ。
 それでも、ヒナホホが旅に同行してくれる時期がもう少し遅くなっていたら、俺は、やらかしていたかもしれない。
 以降も、何度か衝動がこみ上げてくることがあって、だからこそ、普段は、ジャーファルをそういう目で見ないように気をつけていた。
 同性愛に対して偏見は無いつもりだが、最初の衝動の時のジャーファルは幼過ぎたし、それ以降でも、男が男に抱かれたら人生変わっちまうだろうから、抱かれる側のジャーファルも望む場合じゃないと手を出してはいかん、と己を戒めていた。建国してからは、人の目もあったしな。
 でも、自分の中で、いつか手を出してしまうだろう、という確信はあって、それを出来るだけ引き延ばそうとしていた感じだ。
 男だと思っていて、これだ。
 女性だと思ったら、我慢出来る自信が無い。
 だが、今の俺は呪われていて、やったらもげる。
 もげない為には、夜に互いの自室で2人きりになる、なんつーいかにもなシチュエーションは出来るだけ回避せねばならん。
「ヤムライハが呪いを解いてくれるまでの辛抱だ……」
 ジンの魔法だからさすがのヤムライハでも難しいかも、年単位で時間が掛る可能性もあるよな、などという考えが浮かぶのを必死で気づかなかったふりをして、俺は呟いた。その時。
 コンコンコン。ココン。
 特徴的なノックの音がする。ジャーファルだ。
 俺の心臓が、大きく跳ねた。





「どうしたんだ、ジャーファル?」
 動揺しつつも、やってきたジャーファルを拒む術などない。招き入れて、長椅子に座らせ、向かいに腰掛ける。
「あの……ええと……」
 ジャーファルは、随分言い出しにくそうな様子で口ごもるが、わざわざやって来たからには、何か用件があるのだろう。そして、仕事のことならばこんな態度を取るはずがないので、プライベートな用事に違いない。
 そう考えると俺の方がそわそわしそうになったが、ぐっと我慢して、落ち着いた声を出す。
「ジャーファル、さっき聞きそびれたが、娼館に泊った時とか、お前どうしてたんだ?」
「普通に眠りましたよ。娼婦には、実は精通がまだだけど、主にからかわれたくないから、普通に抱いたことにしておいて、と口止めを頼んで。同じ場所に何夜か滞在していたらバレたでしょうけど、娼婦にしたら、何もしないのに金を払ってくれる楽な客、ということになるので、口止めには応じてくれましたし」
「なるほどなぁ」
 なんて会話をしつつも、俺は、ジャーファルを喰い入るように見つめてしまっている。
 良くない傾向だと思うが、目が離せん。
 だってこいつ、寝間着姿なんだ!
 寝間着の上に薄いストールを巻きつけているから、胸元のボリュームはわからないのだが、それがまた、俺の妄想を掻き立てる。
 腹と同じぐらい白いに違いないジャーファル君のおっぱいは、どれぐらいのサイズなんだろうか?
 もしピスティサイズなら、俺は、その慎ましやかな膨らみを初々しくいじらしく感じることだろう。
 もしヤムライハサイズならば、年中無休で晒しに拘束されている息苦しさに思いを馳せ、労わってやりたくなるだろう。
 中間サイズ(ほとんどの女性はあの2人の中間だ)ならば、……待て、落ち着けシンドバッド。ジャーファルがストールを外せば胸の大きさはだいたいわかるが、それと、俺がそれを触っていいのかどうかは、全然別の問題だろう。
 興味は持っていい。それは罪じゃない。
 しかし、相手の了承を得ずに無理やり触ってはいかん。それはセクハラである。我が国は、難民をかき集めて作った国なので母子家庭も多く、女性が働き易いようにと考え、役所にはセクハラ対策係などもいるのに、王自らがセクハラしてはいかん。
 俺は、沈黙すると変な雰囲気になりそうな気がして、矢継ぎ早に質問を続けた。医者にはバレなかったのか、旅の最中の風呂で困ったことがあったか、秘密を隠し通す為にこれまでで1番困ったことは何か、などなど。
「こういうことを男性であるあなたに言うのはどうかと思わないでもないのですが、家族として気になるでしょうから、言っておきます。私、月の物がございません。ヤムライハのお茶は飲み続けているので、組織の魔法の影響などではなく、昔ちんこがあった分、女としての機能が不足しているのでしょう……そんな顔しないで」
 思わず眉を寄せると、ジャーファルの手が、眉間の皺を伸ばそうとしてきた。
「私は困っていませんよ。子供を産むつもりがないなら、月の物が無いのは、ただただ楽です。もしあったら、きっと、血の匂いを消しきれなくて、マスルールあたりにバレちゃっていたでしょうしね」
 ジャーファルは本気で気にしていない顔で笑うが、これまで俺が思っていた以上にジャーファルは嘘が上手だと判明したので、その笑顔の翳りの無さを安易に信じることは、躊躇われた。
 俺は、ジャーファルの手を捕まえて、ペンだこや傷をそっと撫でる。
「……何か、困ったことがあったら、これからは何でも俺に言えよ。困ってなくても、要望があったら言え。お前は、16年分もワガママを言う権利を貯金してたんだから、利子が付いてるんだぞ」
「そんな権利があるんですか? だったら……」
「だったら?」
 ジャーファルが言葉を濁して視線を逸らせた。
 俺は、決して急かさずに待つ。わざわざ部屋を訪れたからには、ジャーファルには、何か用事があるはずだった。
「あ、あの、一緒に寝ても、いいですか?」
「えっ?」
 間抜けなぐらいに上擦った声が出た。だが、無理も無いだろう。
「いえ、その、私、親の記憶は無いですし、組織の同年代は仲間なんて呼べる関係じゃなかったですし、もちろん恋人なんかいませんから、あなた以外の人と一緒に眠ったことがないんです。昔、出会ったばかりの頃は、私もあなたも子供だったから、一緒に寝てたじゃないですか。あの頃は意地を張って、あなたをうっとおしがったりしてみせましたけど、本当は、嬉しくて、すごく心地良かったんです。だから、ええと、26にもなって子供っぽくて申し訳ないのですが、もし、あなたが嫌でないならば」
「一緒に寝よう、ジャーファル!」
 俺は、立ち上がって歩み寄り、俯いて顔を上げないジャーファルを抱き締めた。
 耳まで赤くしながら長めの袖で顔を覆い隠してぼそぼそ呟くジャーファルは、頭の芯がぐらぐらする程可愛くて、俺には他の選択肢なんてなかった。
「ほ、本当ですか? 迷惑じゃないですか?」
「迷惑なわけあるか! 大歓迎だ! 昔みたいに一緒に寝よう、ジャーファル君!」

 ……こんなにいじらしいジャーファルを前にして、俺に、他に何が言えただろうか?


 ~〈中略〉~


「あッ!」
 痛みを感じ始めるぐらいの力加減で、淡いピンク色の乳首を両方摘まんで引っ張り、先端を擽ってやると、ジャーファルは軽く達したようだ。
 もうイイ歳で経験豊富なのに、思春期の子供みたいにジャーファルのおっぱいにがっついていた俺は、やっと気が済む。
 うーん、いい光景だ。真っ白くてふわふわのおっぱいに、いくつも、紅い花が咲いている。
 ずっと俺を悩ませていたおっぱいを攻略してやったという満足感を感じながら、俺は、再びジャーファルに口づけ、寝間着を脱がせていく。
 ジャーファルは、与えられる刺激で手一杯で、俺の手が何をしているか気づかないようだった。
「やだっ! シン、見ないで!」
 ジャーファルが我に返ったのは、全て脱がされ、俺が膝を割り開いた時だった。慌てて、局部を手で押さえて隠す。
 真っ白い裸体に紅いキスマークをたくさんつけてるくせに、耳まで赤くなって、大事な部分を手で隠す処女のジャーファル。
 おぉお、エロい! この恥じらいが、全部見えるより逆にエロい!
 俺は、今すぐ突き立ててやりたい程に興奮したが、処女に対してそれは鬼畜過ぎる。何事も最初が肝心。今後長く続くセックスライフに翳りを落とさない為に、俺は優しく微笑んで、ジャーファルに言葉を掛けた。
「見せろ。無駄な抵抗をするな」
 あっれー? 15年も待ったせいか、自制が利かないぞ。台詞が全然優しくない。男の本能が剥き出しだ。
「や、やっぱり今夜は止めましょう。性急過ぎます。後日、ちゃんと準備をして……ひゃっ」
 ジャーファルが馬鹿なこと言いだしたから、思わず頭に血が上った。俺は、ガチガチになったモノを取り出して、蛇0ファルの太ももに押し付けた。
「坂道の荷車と男は、急に止まれない。お前だってこんなに濡れてるくせに、何言ってんだ。後日とか待てるか。こちとら、15年も待ったんだぞ」
「15年待ったなら、もうしばらく待ってくれてもいいじゃないですか!」
 股間をガードするジャーファルの手を外そうとするが、やけに頑なだ。もちろん、力勝負になったら俺の圧勝なので、力づくで無理やり手を外すことは出来るが、それはしたくない。
 ここまで頑ななのは何か理由があるのだろう、と閃いた俺は、胡坐をかき、ジャーファルを抱き起こして膝に座らせる。
 おお、これもエロい!
 股の間を抑えたまま、天を仰ぐ俺の怒張が視界に入らぬように顔を背けたジャーファルは、身体を捩じるこの体勢が、女性らしい曲線を強調していることには気づいていない様子だ。
 その結果、おっ勃てた男の膝の上に座って恥じらう全裸の処女、なんつぅ征服欲を掻き立てる光景が出来上がっている。
「何がそんなに嫌なんだ?」
「ううぅ」
 優しく肩を抱き、耳元に吐息を吹き込むようにしながら尋ねると、ジャーファルは小さく呻いて、背けていた顔をこちらに向けた。
 俺は、今すぐにでも犯してやりたい気持ちを覆い隠して優しげに微笑み、昔、泣きじゃくる幼いジャーファルにしてやったように、頬に、額に、性的ニュアンスを含まないキスをしてやる。
「……だって」
「だって?」
「私のあそこ、変かもしれないから……」
「は?」


≪サンプルは以上です≫

 

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水鏡
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自己紹介:
シンジャでジュダ紅な字書き。
スーパーチートでカリスマなのに人間味あるシンドバッドと、シンドリアの母で狂犬なジャーファルが気になって仕方ありません。若シン子ジャとか、ホント滾る。
ジュダルちゃんと紅玉ちゃんは、可愛くキャッキャウフフしてて欲しいです。
アリモルとシャルヤムは公式だと思っております。

 

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